予防診療

Preventive Care

予防診療

予防診療には色々なものがあり、愛犬・愛猫自身の病気の予防だけにとどまりません。

  • 病原体の感染予防
    狂犬病や各種病原体に対する混合ワクチン接種、フィラリア・ノミ・ダニに対する予防薬や駆除薬の投与
  • 避妊去勢による特定の病気の発症予防
    適期に避妊去勢を実施することにより、特定の病気を発症することを防げます
  • 潜行性疾患に対する早期発見・早期診断・早期治療
    病気の多くは症状が出現して発見されますが、症状が明らかでは無い状態で気づかないうちに病気が進行する病気を潜行性疾患と呼びます。これらはパっと見に分からないため、様々な検査が必要になります。犬猫では発症しやすい病気、発症しやすい年齢、発症しやすい犬種があるので、これらを知るために病院にいらして頂きたいです。

予防診療は様々ですが、ここでは狂犬病ワクチン、混合ワクチン、フィラリア予防、ノミ・ダニ予防、避妊・去勢手術を説明させて頂きます。
これらは全て、愛犬・愛猫自身の病気の予防だけではなく、病院に来院される他の犬猫ちゃんや道ですれ違う犬猫ちゃん、地域での病気の発生率を下げるために実施します。

特に狂犬病やフィラリア、ノミダニの予防は人獣共通感染症の予防に非常に重要です。

人獣共通感染症(じんじゅうきょうつうかんせんしょう)
ズーノーシス(zoonosis)、動物由来感染症

人や人以外の脊椎動物の両方に感染や寄生する病原体により生じる感染症のことです。
感染している動物との直接接触やその糞および毛垢などを介して再感染が起こります。

種々の動物がペットとして輸入され飼われる機会が増えたことなどにより、従来は稀であったり知られていなかった病原体がヒト社会に突如として出現します。
今まで知られていなかった病原体の感染症を新興感染症と呼びますが、人が免疫を獲得していないために大流行を引き起こす危険性が高いです。また診断や治療の方法も確立していないために制圧が困難です。2000年初頭に出現した重症急性呼吸器症候群(SARS)などが有名です。

混合ワクチン

予防期間 年1回(初年度は相談)

成犬・成猫は1年に1回の追加接種が望ましいです。ワクチンはすべて注射で行い、ウイルスや細菌から身体を守る抗体を作ります。任意のワクチンですが、死亡率の高い病気や後遺症の残る病気があります。初年度はワクチン接種の時期や種類によって回数が異なります。

フィラリア予防

予防期間 4月~12月

フィラリアとは、蚊によって感染するフィラリアという寄生虫が心臓や肺動脈に寄生する症例です。フィラリアが寄生してしまうと心臓に負担がかかり、命を落としてしまうこともある危険な病気です。予防には注射タイプ、飲み薬タイプ、スポットタイプ(滴下型)がございます。
犬や猫、予防方法によって料金は異なりますので、お問い合わせください。

ノミ・ダニ予防

予防期間 通年

ノミ・マダニは犬猫の皮膚や被毛に寄生し、かゆみや皮膚病の原因になるのは勿論ですが、犬猫の生死に関わるバベシアなどの寄生虫感染や貧血を生じさせたり、マダニから人間に重症熱性血小板減少症候群(SFTS)や日本紅斑熱など生死に関わる感染症が発生させます。                                     ノミも人にアレルギーなど水ぶくれの様な皮膚炎を生じさせたり、条虫という寄生虫を人の体内に感染させる可能性があります。

これらは愛犬・愛猫にかからない様にするだけでは無く、オーナー様家族に病気を生じさせない、また他の犬猫や人に感染させないようにするという公衆衛生上の観点から重要になります。これら予防には飲み薬タイプ、スポットタイプ(滴下型)がございます。
犬や猫、予防方法によって料金は異なりますので、お問い合わせください。

狂犬病予防接種

予防期間 年1回

狂犬病はウイルスによる犬の伝染病ですが、ウイルスに感染した犬にかまれることで人や家畜も感染し、死亡します。現在でも、毎年世界中で約6万人の死者を出しているウイルス感染症であり、一度発症すると99.99%以上の確率で死亡します。
狂犬病は水を飲んだり見たりするだけで呼吸困難になるところから恐水病とも呼ばれております。
人獣共通感染症のため「狂犬病予防法」という国の定めた法律によって、年に1回予防接種を行うことが法律で義務付られています。狂犬病ワクチンは、春に各市町村で定められた場所での集合注射もあります。
接種時期や料金や自治体への届出方法に関しまして、詳しくはお問い合わせください。

避妊去勢

予防期間 生後6~12か月が目安になります。

避妊・去勢手術は、発情のストレスや将来かかるかもしれない病気の確率を減らすことを目的としています。実施するのであれば早めの手術をおすすめしています。具体的には、体が成長した6か月以降を目安に行うことが多いです。


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